国立大学法人福井大学

機関名国立大学法人福井大学
取組のタイトル実践研究福井ラウンドテーブル2020 VIRTUAL (Online) SUMMER SESSIONS
実施地域(国・都市)日本(福井県)

2000年に出発した実践研究福井ラウンドテーブルにとって、この2020年夏のセッションは、大きな転機となりました。ラウンドテーブルとは、地域も職種も異なる実践者・実践研究者が集い、小グループに分かれてテーブルを囲み、互いの実践の報告に耳を傾ける実践交流の場です。

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 3月、次第に新型コロナウイルス感染症をめぐる状況が世界的にも悪化の一途をたどり、大学においても卒業式・入学式をはじめ規模の大きなイベントの中止が早々と決まっていく中で、6月のラウンドテーブルの開催についての判断が問われることになりました。少人数で、互いの実践の長いプロセスを聞き語り合うラウンドテーブルのクロスセッションは、このウイルス感染下ではもっとも避けなければならない「三密」状況の典型ということになり、通常の形での開催はまったく見込めないことは明らかでした。

 他方、福井大学教職大学院にとって、また学校にとっても、取り組みを重ね探究を進めていく年間サイクルの中で、年2回のラウンドテーブルにおける交流と相互確認が、互いの困難な状況の中での実践を励まし支える不可欠な基盤であることもまた確かなことでした。とりわけ2020年度EDU-Port公認プロジェクトとして、マラウイ・ウガンダで実施してきたラウンドテーブルをアフリカ域内ラウンドテーブルに拡大する今年度において、そして何よりコロナ状況という未曾有の困難に手探りで取り組むことが求められる状況であるからこそ、ラウンドテーブルを中止するような事態は選択しがたいことでもありました。

 3 月半ばまではマスクの着用と距離の確保、会場のさらなる分散化等の手立ても考えましたが、3月下旬以後の状況の中で、オンラインでラウンドテーブルを進めていく方向を目指していくことになりました。オンラインで、ラウンドテーブルの大切にしてきた「少人数でじっくり互いの実践の展開を聴き合い共有するプロセス」をどのようにして確保していくか。4月以後の教職大学院におけるカンファレンス準備会、そして5月の月間カンファレンス、そして学部卒院生の金曜カンファレンスの取り組みを通して試行錯誤を重ねてきました。オンラインでも交流を深めることができるという実感を多くの皆さんと、驚きと共に共有する一方、初めて取り組むオンラインミーティングのために機器やネットワークの調整や配備、そして新しい取り組みへの不安も重なって、準備・運営の中心となった皆さんには大きな負担と心労をおかけすることとなってしまいました。

 当日は、遠く沖縄伊良部島、そして札幌、またシアトル、フィリピンをはじめ海外からの参加者を含む600名を超える皆さんと、オンラインでの、地域を越えた長時間の実践交流というこれまでに前例のないセッションが実現しました。コロナ禍において、ラウンドテーブルが新しい次元へと展開していくことになりました。

 次回の実践研究福井ラウンドテーブルは2021年2月20日-21日に開催予定です。詳細は12月頃に福井大学教職大学院のホームページに掲載予定です。皆様のご参加お待ちしております。

URL福井大学大学院・福井大学・奈良女子大学・岐阜聖徳学園大学 連合教職開発研究科(連合教職大学院)連絡先dpdtfukui@yahoo.co.jp
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