国立大学法人東京学芸大学

機関名国立大学法人東京学芸大学
取組のタイトル「学芸大デジタル書架ギャラリー」
実施地域(国・都市)日本

gakugeidai1.jpg 東京学芸大学では、コロナ禍に伴う緊急事態宣言を受け、4月9日より本学附属図書館を臨時休館しました。休館中は「在宅で利用できる図書館サービス」のウェブサページを開設し、電子ブックの拡充やキャンパス外からのアクセスの確保などデジタルリソースの提供を進め、学習支援のための人的な相談窓口もオンラインでの受付を開始しました。5月20日から郵送による貸出を再開し、6月2日からは予約者のみ来館を受け付けるという形で部分的に開館業務を再開しました。図書館利用者の更なる利便性の向上のため、コロナ禍における学びの継続に資するべく、アンダーコロナの大学図書館でブラウジング体験を提供する試みとして「学芸大デジタル書架ギャラリー」を公開しました。

 本取組は、ウェブ上で図書館内の書架の画像を提供するもので、オンラインでの蔵書検索を補完するものとして、書架を眺めて本を探す(ブラウジング)ことを可能にしました。現在、教育学分野を中心に56本の本棚に収められた約19,600 冊の本の背表紙画像を提供しています。館内に入館できなくても、思わぬ本との出会いがあり、知的な刺激をうけることのできる図書館でのブラウジング体験の提供をオンラインで試みたものです。本がある学習空間、すなわち、「場所」としての図書館が果たす機能に着目しました。コロナ禍で来館できない利用者のために、図書館の書架画像のサービス提供を始めたのは、国内に例を見ない取組みです。

gakugeidai2.png また、東京学芸大Explayground 推進機構の協力により「3D 書架」を試作し、公開しています。Explaygroundは、東京学芸大学とMistletoe Japan合同会社との包括連携協定のもとに、「遊び」から生まれる「学び」に着目した活動を行っています。「3D書架」を動かして、「遊び」ながら、在宅でも図書館にいるかのような体験してもらいたいと願って作成したものです。

 なお、224枚の書架の画像データはオープンデータとして、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示(CCBY)で提供しており、学術・商用などの目的を問わず、画像データを自由に再利用いただけます。画像の一括ダウンロードを可能としていますので、本学で試作した「3D 書架」のようなサービスを研究・開発する研究者や企業が出てくることを期待しています。

公開後1か月で約1,900件のアクセスがありました。図書館関係者からは「できたらいいなと思っていたことを実際に進めているとは驚き」とか、「いろんな図書館の書架がみえたら楽しそう」と関心を持たれています。ウィズコロナの図書館サービスを向上させ、学習者の学びを継続するため、さらに拡張を進めていく予定です。

URL・連絡先学芸大デジタル書架ギャラリー
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